「見える世界」と「見えない世界」
この世の中は、「見える世界」と「見えない世界」でできている。
「見える世界」は意識の世界でもあり、表の世界。
「見えない世界」は無意識の世界でもあり、裏の世界。
表と裏。
陰と陽。
この2つが合わさってこの世界はできている。
つまり、
表(陽)の世界が豊かになる為には、
それ以上に裏(陰)の世界での働きが重要になってくるということ。
見えない陰の部分が十分でないのに、
見える表の世界の実りがある時には要注意。
そのバランスを意識していないと、
気づいた時には枯渇して行き詰まってしまうことになる。
1本のライ麦の話
「アイオワ大学の教授の実験」として1本のライ麦の話があります。
30センチ四方、深さ56センチの木箱を作り、そこに砂だけ入れて1本のライ麦の苗を植える。水だけで育てて3ヶ月後に箱から取り出して砂をすべて振るい落し、広がっている根の長さを計測してみたところ、根毛の先にある顕微鏡でしか見えないようなものまで全部合わせると、何と1万1200キロメートルもあったという。
五木寛之『人間の覚悟』(新潮新書)
1本のライ麦が育つだけで、陰である根は1万1200キロメートル育っている。
見えない世界である根は、表の世界である芽を支える為に
ただひたすらに下へ下へと歩みを進めて行く。
芽は光の世界を求めて育ち、
根は陰の世界を求めて育つ。
これら2つが1つに合わさることで、1本のライ麦が育って行く。
さらに、
たった1本の麦でも、その大変な命の営みの偉大さを思えばその麦に対してお前は出来が良くないとか、もう少し見ばえがよかったらいいのにとか言えたのもではありません。
1日生きるだけでもものすごいことをしている。人は生きているだけで偉大なことだと思います。その人が貧しく無名で、生きがいがないように思えても、1日、1ヶ月、1年、もし30年も生きたとすれば、それだけでもものすごい重みがあるのです。
五木寛之『人間の覚悟』(新潮新書)
人が生きていることは、本当に偉大なこと。
必死で今を生きている。
成功の鍵は陰にある
成功したい!幸せになりたい!
と望んだ時に、表の世界ばかり大事にしていたのでは
ちっとも芽は出てこない。
大切なのは、見えない陰であり、どんな根を張るのか。
根さえしっかり張っていれば、
踏ん張っていつか芽が出る。
1年咲かんでもまた年が変わったら咲く。
根を大事にする生き方。
これが成功への近道。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
大きな心になりますように。
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