誰かにとっての幸せは、誰かにとっては不幸せ?
人は誰しも幸せになりたいと思って生きているけど、
いざその望んでいた状態になった時に
幸せになっているとは限らない。
自分が良いと思っていることは悪いことになるし、
自分が悪いと思っていることは良いことにもなる。
身の回りの物事には裏表があって、その両方を見ていくことが何より大切。
ふたつよいことさてないものよ
臨床心理士の河合隼雄は、「ふたつよいことさてないものよ」と著書『心の処方箋』の中で述べています。
一つ良いことがあると、一つ悪いことがあるとも考えられるということです。抜擢されれば同僚のねたみを買い、宝くじに当たるとたかりに来るはずだ、ということです。世の中は良いことずくめにはならないように仕組まれているのだけれど、そのことを知らないために愚痴を言ったり文句を言ったりばかりして生きている人もいる。
宝くじに何とか当たりたい!!当たったら私の人生は大きく変わる!!
と思っていた人が宝くじの当選で、お金をたかりに来る人が来て、お金を持っているばっかりに命を狙われることになる。
宝くじの当選=幸せ
ではなく、
宝くじの当選=不幸せ
となってしまうこともあるということです。
一つ良いことがあった時には、一つ悪いこともある。
二つ良いことはないよ。
人生とはうまく出来ているようです。
人間は良いことずくめを望んでいるので、何かいやなことがあると文句の一つも言いたくなってくるが、そんなときに「ふたつよいことさてないものよ」とつぶやいて、全体の状況をみるとなるほどうまくできていると思えば無用の腹立ちをしなくてすむ。またふたつ悪いことさてないものよと言っていると考えられる。何か悪いこといやなことがあるとき、よく目を凝らしてみると、それに見合う「よいこと」が存在していることが多い。がんばって仕事をしようとしているのに病気になる。しかし休息が与えられたりやりすぎに対しての警告かもしれない。
自分もついつい完璧を求めて、何もかもうまくやろうとしてしまいます。そんな時に限って、うっかり言われたことを忘れてしまったり、車で事故を起こしたり・・・
一見すると、悪い出来事のように思えることも
全体として見ると頑張りすぎている自分自身にブレーキをかけてくれている。
良いことが起こってきた時には、そのバランスをとる悪いことがあると考える。
そうした心の準備が、その出来事を受けていく為に必要となっていのです。
悪いことが起こってきた時にも同様に、これにはどんな良いことがあるのかと考えることが大切です。
その両方を見ることができると人生は大きく変わっていくのではないでしょうか。
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