目次
次の記述の中から、前頭連合野の損傷によって生じる主要な行動の障害について、適切なものを一つ選びなさい。(臨床心理士試験H6-17)
- 新しい出来ごとが、まったく覚えられなくなる。
- 生活がだらしなくなり、積極的な意欲や創造性が失われる。
- 食欲が著しく昂進して、食物の摂取量が増大する。
- 話し言葉や書き言葉の理解が著しく損なわれる。
- 事物を見ても、それがなんであるかの近くができなくなる。
- × 短期記憶を長期記憶にするのは大脳辺緑系海馬の働き
- ◯ 創造性は前頭連合野の働き
- × 食欲は視床下部が関連
- × 言語の理解(感覚性言語)は左半球上側頭回と中側頭回後方部のウェルニッケ野
- × 認知は頭頂葉が関連
脳の働きに関する次の記述のうち、適切なものに◯、適切でないものに×をつけなさい。(臨床心理士試験H7-15)
- 前頭連合野とよばれる脳の部位は、遅延反応の遂行に重要な役割を演じている。
- 一般に、右利きの成人の言語野は左半球にある。
- 視床下部は、新しい経験を長期に残る記憶として貯蔵する過程に重要な働きをしている。
- 海馬とよばれる脳の部位の損傷によって、生活がだらしなくなり、積極的な意欲や創造性が失われる。
- 小脳の損傷によって、性行動が著しく昂進する。
- ◯ 遅延反応とは、刺激提示直後に反応させず、一定時間経過後に反応させることをいう。例えば、サルの目の前でで2つのお椀のどちらかに餌を隠した時、数秒から数分経過すると、前頭連合野を破壊されたサルは餌の入ったお椀を開けることができない。つまり、前頭連合野は遅延反応の遂行へ影響を持つと考えられている。また、前頭連合野は刺激と反応を結びつける「連合学習」に関与している。
- ◯ 正しい
- × 視床下部は食欲と情動に関連、短期記憶を長期記憶として貯蔵するのは海馬の働き。
- × 積極的な意欲や創造性は前頭連合野の働き。
- × 小脳は不随意運動に関わる。本能の座は大脳辺緑系
一問一答(臨床心理士試験H10-9)
一般に、右利きの成人の言語野は、左半球にある。
◯ 正しい
前頭連合野の損傷によって、新しい出来事がまったく覚えられなくなる。
× 記憶に関するのは側頭葉の内側部の海馬
一般に、側頭葉の内側部の損傷によって創造性や積極的な意欲が失われる。
× 創造性や積極的な意欲に関連するのは前頭連合野
人の視覚系では、右視野に提示した視覚刺激は右半球の視覚領に、左視野に提示した視覚刺激は左半球の視覚領に入る。
× 視覚領は後頭葉、右視野に提示した視覚刺激は左半球の視覚領に、左視野に提示した視覚刺激は右半球の視覚領に入る。
一問一答(臨床心理士試験H12-10)
大脳皮質を前頭野、前頂野、側頭野、および後頭野に分ける時、視覚情報が到達するところは、前頭野である。
× 視覚情報が到達するところは、後頭葉
人の視覚系では、右眼の網膜で受けた情報は、左の大脳皮質に到達する。
×
側頭野の内側部、とくに大脳辺緑系の海馬が損傷されると、新しい出来事が覚えられなくなる。
◯
前頭連合野(前頭前野)の損傷によって行動の自発性や計画性が失われる。
◯
一問一答(臨床心理士試験H14-7)
大脳皮質を前頭野、前頂野、側頭野、および後頭野に分ける時、他の動物に比べてヒトで最も発達しているところは、前頭葉である。
◯ 人の脳は前頭葉が発達し、そこで人間らしい精神活動が行われる。
ヒトの視覚系では、右眼の網膜で受けた情報は、左の大脳皮質に到達する。
×
側頭野の内側部、とくに大脳辺緑系の海馬が損傷されると、新しい出来事が覚えられなくなる。
◯
大脳皮質の左半球は心像性操作を担当し、右半球は言語性操作を担当している。
× 大脳皮質の左半球は言語性操作を担当し、右半球は心像性操作を担当している。
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