サンキュー大作戦で会社が変わる!
2017年1月。箱根駅伝三連覇を達成した青山学院大学。
本当に見応えのあるレースでしたよね!
3連覇がかかった青山学院大学の原晋監督は、作戦名「サンキュー大作戦」を掲げました。
原監督は、他にも2015年は「ワクワク大作戦」、2016年は「ハッピー大作戦」を実行し、勝利を掴んできました。
実はこの作戦達は、子育てにもビジネスにも使えるエッセンスが詰まっています。
注目のサンキュー大作戦についてまとめてみました。
全ては明るさから始まる!
「自分の言葉で表現豊かに話す選手が増えると、自然とチーム内の空気が良くなる。それによってムードが明るくなり、つらい選手も一丸となってがんばれる」
青学は、全日本大学駅伝で東洋大学に敗れた際、チームが暗い雰囲気に包まれ、ネガティブな言葉を口にする選手が増えたといいます。
原監督は、そんな後ろ向きなチームを変えるべく、前向きな発言、前向きな考え方に転換させる必要性を感じていたそうです。
そこで発案したのが、「ハッピー大作戦」!
「悪い部分を見るんじゃなく、いい部分を見つけて、自分たちも見てる人も“ハッピー指数”を上げていこう」と考え、「チーム全員がハッピーになることが大事」という方針のもとチームを導いていきました。
ここで、注目すべきは、自分たちだけではなく見ている人のハッピー指数も上げていこうと考えたところです。
見ている人たちもハッピーにしていこうということは、自分たちだけ陽気で明るいチームにするのではなく、周りも巻き込んでいくような陽気を目指したということです。
巻き込み力を上げていったんですね。
会社においても、誰か一人ネガティブな発言をしている人がいると、そこにつられて巻き込まれるようにネガティブ社員が増えていくということありませんか?
ネガティブもポジティブも周りに影響を与え広がっていくんですね。
まずは、社外の人たちが「おっ!この会社楽しそう!」という雰囲気づくりが何より大切だということです。
楽しそうな雰囲気に人は寄ってくる。暖かい場所に人は集まってくるんです。
会社を変えようと思えば、まずは明るい雰囲気、ハッピー指数を上げていくことが近道なんですね。
「サンキュー大作戦」とは?
「サンキュー大作戦」の由来について
「3連覇、3冠、そして監督になって9度目の出場。お世話になったみなさんに“サンキュー”と言いたいんです」
と原監督は説明しています。
とてもユーモアに溢れる作戦で、原監督の人柄が伝わってきます!
サンキューと普段から口に出すだけで、なんだか明るい雰囲気が生まれてきますよね。
また周囲の人たちのお陰を感じて、それに感謝するという心が自然と育まれていくように思います。
当たり前の中に有り難いを見つけていく。
喜べることが増えると、喜びごとが連鎖していく。
「サンキュー!」「サンキュー!」と言い合うことで、喜び力を上げて、結果としてハッピー指数も上がり、自分たちも周りも楽しい陽気なチームへと成長していったのです。
原監督は次のような言葉を残しています。
「やる気を引き出すには言葉が重要。大切なのは問題に臨む前向きな態度だ」
「選手たちを、走りたくて仕方ないという心の状態に持っていくことが大切です」
「自立した選手を育てる。監督が言うから走るというヤワな選手にしたくない」
言葉の力に注目した原監督は、言葉によって選手たちの前向きな態度を引き出していったと言えます。
どんな言葉を使うのかによって、心の状態も大きく変わっていきます。
言葉一つが肝心。
どんな言葉を使うのか!によって、どんな行動をするのか!が決まってきます。
部下のやる気を引き出す為にも、まずは自らが感謝の言葉「サンキュー」を使ってみてはいかがでしょうか。
「サンキュー」という言葉には、相手に対する配慮の気持ちが表れています。
人に配慮をすると、自分も配慮してもらえる。
出したものが、自分に戻ってくるんです。
「サンキュー」を出せば、「サンキュー」が戻ってくる。
ストレスに対しても効果有り
実は、青学のこの作戦は、ストレス対処能力を高めて、ストレス対策にもなっていたんです。
「ストレスに強い人」の研究(1980年代 シカゴ大学のコバサ博士の研究)の中で、3つのC(3C)を持っている人がストレスに強いと言われています。
1 「CONTROL」
自分がコントロールできるものだけに集中できる人。
2 「CHALLENGE」
変化の中で自分が能動的に変化していこうとする人。
3 「COMMITMENT」
覚悟や腹が据わっている人。なぜこのことをやらなければいけないかという目標、意思がしっかりしている人。
変えられないものには目を向けず、自分たちでコントロールできるものだけに集中する。
能動的に目標に向かって進んでいく。自分たちの自主的な動き。
大きな目標に向かっていく為に、チーム全体で覚悟を決める。
青学は、これらを愚直な練習の中で、一つずつ自分たちはできるという達成感に変え、感謝の心で能動的な歩みを進めて行ったのです。
ただ言われたことだけをする人ではなく、能動的に自分たちの仕事をコントロールしていく人材を育てることが何より大事なのです。
それは、ストレスに強い人にもなり、長期的には強い組織に成長していくんですね。
まとめ
原監督の「サンキュー大作戦」について見てきました。
一番の根底には、底なしの明るさ、喜び力、能動的な動き、が大切であると感じました。
執着を去ると心に明るさが生まれ、周囲の出来事に喜べるようになり、能動的に自ら動き出すことができる。
人を導くことは一朝一夕ではできるものではありませんが、種に肥料を置き水をあげるように、少しずつ少しずつ育てていけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
大きな心になれますように。
コメントを残す